となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2012年12月20日

地紋つくり『和紙地紋』

 

今日は、新しい地紋を作っていました。

名前は『和紙地紋』

 

L1180635.jpg

『和紙地紋/作楽』

 

写真の織物は、経の糸を横糸で覆い隠すように織っていくので、

表には緯(横糸)だけが出て、柄を作っていくものです。

 

筬の打ち込みや緯の使い方次第では、

頭の中で無数のパターンが作れる面白い織物です。

 

たとえば、ある緯だけを一越飛ばしに入れて、他はいつも通りで織るとか、

以前紹介した『月読(つくよみ)』のように、半分にした糸を2倍通すとか。

 

L1001634.jpg IMG_1256.jpg

『作楽/月読

 

まず、考えられる限りのパターンを考え、

その中から一つずつ潰してく、というようなモノづくりで、

いつもよりも味気はなさそうですが、

中には、杼が上手く通らず、全く生地にすらならないものもありますし、

その辺りは気が抜けない、工程です。 

 

今回の『和紙地紋』は、頭の中で予想していたのと、

仕上がりが随分ちがって、大きな可能性を強く感じましたので、

ここで採用してみました。

 

L1180637.jpg

 

この地紋というのは柄に合うものが作られるので、通常は柄と同時に作ります。

ただ、先に気に入った地紋ができた場合、(自分の場合は大変多い・・・)、

地紋ストックに入れておきます。

 

そんなストックはかなり沢山持っていて、そう簡単にハマるものはありませんが、

ピタっと来た時は、モノづくりしててよかったな、と思える一瞬でもあります。

 

上写真のように、唐草を乗せてみましたが、仕上がりはどうなるでしょうね??

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