2015年01月27日
作楽帯『青』まとめ
先日FB上で目出しの段階の『作楽』帯を紹介したところ、かなりのコメントを
頂くことができました。
モノづくりの話は、基本こちらで書くつもりでしたが、思っていた色味に近い感じの色が
一発で出たので、あちらは思わずそのままUPした記事です。
そこにも書いていたように、この帯はブルーを重ねて重ねて重ねています。
元々紹巴織は、土台に三層(三色)の糸を使い、そこに箔を入れたりしながら、その織物の属性を
決めていく織物です。
なので、
普通は三層に違う三色を使いますが、この帯の場合、敢えて三色とも青系の色を入れました。
それが、『やりそうであまりやらないこと』でこの帯のモノづくり上の新しさです。
普通の帯で、これをやってしまうと、『勿体無い』と言われそうな方法ですが、
この帯ではとても上手く行きました(今のところ)。
もう一つは、自分が帯を作る際、意識的にしているのが、
『裏糸の渡りの軽さ』と『帯の重量面のバランス』です。
帯は柄を作る際、横糸を通します。
一瞬だけ表に出る糸でも、裏に糸が通り、それが重量面に影響しますし、帯一本を手に持った際、
軽くても何となくバランスが崩れている帯とかもあります。
(仕立てが悪いと、最悪中で引っ掛かることも。)
ですので、特に紹巴織では、裏糸が綺麗に渡るように、というのを心がけています。
おそらく結ぶ方は、一度も見られることは無いと思いますので・・・
この帯の場合を紹介しておきます。
この糸の渡りについての目標は、『(糸が引っ掛かからなければ)こちらを表に結びたい!』
そう思って頂けるのが、いつも心のどこかにあります。
この帯は最後の仕上げとして、タレ無地にする予定で、青い色をたくさん使っているので、
それをまとめてくれる色を使いたいと思います。
イメージで出した色は、こんな感じです。
こんな色が出るまでもう少し時間が掛かるのか?
それとも、意外に一回で決まるのか、上りを楽しみにしていますが、
折角なので、ここももう少し踏みとどまって、頑張ってみます。