2015年03月02日
なぜトト神かは、答えられませんが・・・。
帯でトト神って。。。
と、まず『トト(トート)神なに?』と言われそうですが、
簡単にいうと、古代エジプトの神様で、『知恵』を司ります。
その神が何故出てきたのかというと・・・。
初めはこの帯です。
『総紗縫/黒』で織ったモノで、白の緯を使って織っているのは五線譜。
その五線譜を飛び越えて、地と同じ色で織った音符が踊っています。
当初、軽く音符やト音記号、楽器の刺繍やスワロフスキーをとも考えていましたが、
それはちょっと保留にして、先に製作したのは、この帯。
隊列を組んでシルクロードを旅する、らくだ。
シルクロードには、音楽が付きモノというイメージが自分の中にありますので、
音符の代わりのらくだです。
話は戻りますが、『トト神』です。
この神様はいくつもの顔があり、そのひとつが『楽器の開発者』と言われています。
今までおそらく無いモチーフ、音楽、そう聞くと、勝手にイメージが膨らみ、
依頼してしまった帯です。
そして完成は、こうなりました。
『総紗縫Premium3/トト神』
『駒縫い』と『相良刺繍』を併用しています。
胴部分には神話に基づき、太陽・月・星を。
一番、手前には古代エジプトで使われていた文字ヒエログリフの中から、
『アンク=生命の鍵』と呼ばれる文字を入れました。
アンクは不幸な出来事から身を守るとか、生命のシンボル、
不死の象徴など。
トト神というモチーフだけで充分に不思議ですが、ずっと見ていると、
この愛嬌以外に、なにか良くわからない魅力に惹きこまれてしまいます。
今までこの刺繍作家さん製作した帯は、陳列すらほとんどしていませんので、
見て頂く機会は少ないですが、これで4作品目ですので、少しずつ機会を作っていきます。
今後もモノづくりを続けていきますので、お楽しみに。
※全て一本限りの製作になっています。
その他のこれまでの作品はコチラです。
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