2015年05月27日
過去の難問 その2
今日も
前回に引き続き、
雪佳の世界を総紗縫で織ろうとした目出しです。
カキツバタと同じ難問があります。
それは帯一本にずっと流れる『流水』部分です。
『総紗縫/神坂雪佳の世界』
そこを見ると流水は3種類あります(同じ紋を素材を変えて織っています)。
(一番上の少しザラザラした箇所①、真ん中のグレー掛かった所②、下の白に近い部分③。)
『味の回』でも触れていましたが、帯で使うものは天然繊維です。
目で見たり手触ったりしても全くわかりませんが、均一性が完全にあるはなくて、
ほんの僅かな太細はもちろんあります。
この流水部分は、その僅かな太細で地に『味に極めて近い』微妙なキズが出来てしまいます。
それが出てこない、又は隠れる様な織り組織であれば解決できますが、
この総紗縫はその辺り全く容赦のない、こまった織物です。
上で①〜③で上げた部分は、特にそのむき出し部分ですので、
おそらくこのまま織り進めたら、5本織って5本とも正反ナシとなりそうです。
以前はここで止まっていました。それを再びやり直しをしていますが、やはり詰まるところは一緒。
過去の自分と同じところで詰まった瞬間、その時のことをハッキリと思い出しました(笑)。
昔なかった地紋を地に入れることでほぼ解決できるはずですが、
今回、その地紋を知っていても過去通った道を完全再現してしまいました。
『作り手自体のモノづくりのクセ』は直らないなぁと感じました。。。
はぁ、、、です。
もう一柄、同じく雪佳があります。
つぎは過去の自分に負けないように頑張ります〜。