となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2015年10月07日

目出し(試験織)

 

久々に帯の試験(新作)の紹介です。その前に・・・。最近五代目日記に帯が出てこないのは、帯づくりをサボっているわけではなく(笑)、upできるものが少なかったから。

ここ最近は、紹巴織でかなりマニアックな織りの工夫をしてみたり、配色の試験、素材の検討をしていました。織ってみても、実際にはほぼ見た目は変わらないものや、全然(帯の手前の)生地としてすら成立しないものもありましたが、次にモノづくりする際、何かを引っかけることができるフック的なものを作るモノづくりです。随分ややこしく書いていますが、今の時期こういうことをやっていかないと、モノづくりが単調になります。たとえば、ずっと同じ織り方(表現方法)で、柄だけが違う、そんな面白く無い自体になってしまいます。自分へのプレッシャーにもなりますが、そんなことをしていると、モノづくりが新鮮味、面白さに欠けていくことになってしまいます。

 

さてさて、今日上がってきたのは、『神坂雪佳/蝶千種』の新柄です。

IMG_2141.jpg
『神坂雪佳の世界/蝶千種』実際に配色する際は地色を『白』をメインに淡く柔らかな色を足す予定です。

 

『蝶』という意匠は、避ける方も多いので、極力蝶らしくない様に意匠を作る。今まではそんなことをして作った柄もありました。それはそれで面白いですし、幾何学柄だと思っていたのに、途中気付かれて、『面白いですね!』と言われることもありました。が、この柄の所属している図集『蝶千種』に関しては、誰からの誤解、見間違いの無いほどの蝶々だらけです。

 

Unknown.jpeg

 

『一度、蝶々の帯を合わせて頂きたかった。』とお客様に言ってみたいので、その前にまず手に取ってもらうためにも印象深い魅力的な帯になるよう配色をしていきたいと思います。この試験織自体は、最初の原画から図案にする際にアレンジを加えています。それの検討も終わり、次に配色の詰め。

 

その前の第一弾の試験織でした。

 


 

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