となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 「総紗縫 PREMIUM」と一致するもの

2015年03月02日

なぜトト神かは、答えられませんが・・・。

 

帯でトト神って。。。
と、まず『トト(トート)神なに?』と言われそうですが、
簡単にいうと、古代エジプトの神様で、『知恵』を司ります。

 

その神が何故出てきたのかというと・・・。

 

初めはこの帯です。

IMG_4438.jpg

 

総紗縫/黒』で織ったモノで、白の緯を使って織っているのは五線譜。

その五線譜を飛び越えて、地と同じ色で織った音符が踊っています。

 

当初、軽く音符やト音記号、楽器の刺繍やスワロフスキーをとも考えていましたが、
それはちょっと保留にして、先に製作したのは、この帯。

 

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『シルクロードのらくだ』

 

隊列を組んでシルクロードを旅する、らくだ。
シルクロードには、音楽が付きモノというイメージが自分の中にありますので、
音符の代わりのらくだです。

 

話は戻りますが、『トト神』です。
この神様はいくつもの顔があり、そのひとつが『楽器の開発者』と言われています。

 

今までおそらく無いモチーフ、音楽、そう聞くと、勝手にイメージが膨らみ、
依頼してしまった帯です。

 

そして完成は、こうなりました。

 

DSC04666.jpg

『総紗縫Premium3/トト神』

 

『駒縫い』と『相良刺繍』を併用しています。

 

 

DSC04657.jpg

 

胴部分には神話に基づき、太陽・月・星を。
一番、手前には古代エジプトで使われていた文字ヒエログリフの中から、
『アンク=生命の鍵』と呼ばれる文字を入れました。

アンクは不幸な出来事から身を守るとか、生命のシンボル、
不死の象徴など。

 

トト神というモチーフだけで充分に不思議ですが、ずっと見ていると、
この愛嬌以外に、なにか良くわからない魅力に惹きこまれてしまいます。

 

今までこの刺繍作家さん製作した帯は、陳列すらほとんどしていませんので、
見て頂く機会は少ないですが、これで4作品目ですので、少しずつ機会を作っていきます。

 

今後もモノづくりを続けていきますので、お楽しみに。

 

※全て一本限りの製作になっています。

その他のこれまでの作品はコチラです。
 →https://www.pinterest.com/senpukuya5/コラボレーション/

 
 
 

2013年06月12日

+汕頭

 

『作楽』で織っている総紗縫の上に汕頭刺繍を施してもらいました。

 

IMGP0401.jpg

 

帯作りしている側にいますので、あまり後から帯の上に何かをするのは、

非常に嫌いでした(会社は置いておいても、自分のは特に)。

 

ただ、自分のモノがベースになり、人の手が加わり、良い価値が付加されて、

それをお客さんに喜んで頂けるのを見ると、(ちょっとずつですが)『それも良いかなぁ』と

思えるようになって来ました。

 

 

IMGP0400-2.jpg

『総紗縫PREMIUM1/総紗縫+汕頭刺繍』

 

この帯もそうなってくれるように祈りながら、上がってきた帯を見ていました。

 

 

今でも自分が関わった帯が変になるのは、落ち込むくらいイヤです。。。

今回は、大丈夫かな?

2011年09月22日

たまには後ろも振り返る。

 

先日、『評価二分』で紹介していた。

作楽総紗縫+premuim

 

R0013491.jpg

『作楽×総紗縫premium』

 

蜘蛛の巣に赤いスワロスキーを加えたものです。

何も無いものよりもインパクトがあるのと、

キラっと光るものを付けているのに、その光を当てに

していない所が自分の中で気に入っています。

(今回は、配色の一つのつもり。)

 

この帯、一本を作ったのみで、それ以上作るつもりもないので、

今までの総紗縫に無いモノを思い切って足してみたので、

結果は以前も書いたように、二分でした。

 

ちょっと寂しいですが、この帯は、どうしても欲しい!

という方のところへ行きましたが、

次も製作している最中です。

 

その一つ

 

 

IMG_6148.jpg

『作楽スワロ専用』

 

普通?に総紗縫を作ったのですが、今度はツブツブのために、

場所を空けました。

 

ですので、織り上がってから、そこに自分の感覚で塗り絵する・・・、

そんな覚悟をしています(イメージはシンプルに、です。)。

 

竹屋町刺繍、汕頭刺繍にこのスワロフスキーを付ける。

織った帯に色々後から行ってることについて、あまりいい顔をしない人も

います(『邪道だ!』と)。

 

ただ、モノづくりは、

その過程で作っている者も楽しく、作り手の意思が表現されて、

結ぶ人にも喜んで頂けるのであれば、それ以上なにも無く、

『批判は当たらないのでは?』と思います。

 

今回の蜘蛛の巣は、明らかに作り手が楽しんで、もし引き取り手が無ければ、

角帯に何とかしよう!と思っていました。

 

作ることを楽しみ過ぎて、結ぶ人を置いていく、今回はちょっと控えるにして、

やはりモノづくりは楽しんでいきたいと思っています。

 

 

 

2011年08月09日

評価二分

 

作る前から反応の予測できる帯というのは、

とても作り甲斐があります。

 

ぱっと浮かぶのは、しまうまとか・・・

IMG_4727.jpg

 →『作楽:縞にしまうま』

 

『なんで、しまうま?』と良く聞かれましたし、

この帯の前で止まっている人に話しかけると、

いまだに聞かれます。

 

IMG_5013.jpg

 

まず、結んでもらっている人の写真等々見せると、

納得して、『確かに、いいね〜』と言われるので、

着姿が相当、想像しにくい帯なんでしょうね。

 

こういう帯は最初の評判から、(大層ですが)長〜い時間を掛けて、

どんどん印象が変わっていく帯なので、その過程を見ているだけでも

とても満足でうれしい帯です。

 

ここまで書いておいて、

今日の帯も『しまうま』と同じように、意見が二分されますが、

違うのは、多分一方の人は、意見を変えてもらえないだろうなぁ、

と思っているモノです。

 

そんな帯も好きなんですが。。。

 

その帯がこれです。

IMG_5622.jpg

『総紗縫premium2:蜘蛛の巣』

 

ということで、以前『美しいキモノ』でも紹介していた帯を・・・

 

IMG_5618.jpg

赤いつぶつぶを飛ばしてみました。

 

一本しか作っていないので、まだ少ない数の人しか見て頂いていない

のですが、見事二分されました。。

 

 

 

2011年07月15日

今日は一日着物姿に囲まれていたので・・・。

 

今日は、一日中着物を着た人に囲まれていました。

普段であれば、この人のコーデイネートは〜、とゆっくり見ている

時間もあるのですが、今日はわ〜っと周りには、着物。着物。着物です。

 

その大勢の中で、写真を撮らせてもらったり、していました。

 

IMG_5555.jpg

総紗縫premium×夏御召』

 

この帯は一度、以前も撮らせてもらいましたが、

今回は夏御召とのコーディネートです。

 

 

こちらは、ヒトデの帯留め。

IMG_5559.jpg

 

お太鼓はスワロフスキーなのですが・・・。

 

今日は、ゆっくり寝れそうです。

 

 

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2011年06月16日

早くも秋。。

美しいキモノで今回発表した『総紗縫 premium』。

 

総紗縫プレミアム.jpg

 

とても好評です。

ありがとうございます!

 

本が出た直後にも数柄上がってきて、、

シリーズとして、少し賑わいが出てきました。

(そうなってくると、ちょっとした亜種も作りたくなって、

 ブルーばっかりの石を入れて、変わったものも作りました。)

 

ちょっと一息つくと、もう次(秋号)の打合せ→撮影となります。

 

そして今日、大体の形が固まってきましたが、

今までとは、随分と形を変えたものになります(POP?)。

 

紹介したことの無いシリーズで、爆発的な人気はないのですが、

いつの間にかコアなファンがいはる・・・。

(機屋からすると、組織はマニアックですが、相当結びやすい帯。)

そんな帯たちです。

 

と、ここで紹介したいのですが、次の楽しみが無くなってしまいますので、

近々、その中から一柄だけ紹介しますね〜。

 

今からモノづくりの打合せへ行ってきます。

 

 

 

 

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2011年05月28日

また、違う能力がいります。。。2

 

以前紹介していた

『総紗縫premium』の新作が上がってきました。

自分で製作したものではないので(そちらはもう少し掛かります)、

まずは、こちらを先に紹介です。

(後から上がってくるものは、ちょっと変わった物です。)

 

前も書きましたが、なかなかパッと、イメージが湧かない、

モノづくりの一つなので、分類してみました。

 

一つ目は、目立たないけれども、帯の柄が補強されるタイプ。

 

IMGP4893.jpg

 

キラキラと光るのも魅力的ですが、この柄のように光は抑えた形で、

もっとシックに、お太鼓にポイントを作ってくれるものもあります。

 

最初は石が少ないので、あってもなくても一緒かな?とも思いましたが、

しかも、帯の柄も色も同じなのですが、雰囲気が変わります。

 

IMGP4897.jpg

 

 

この帯もそうですが、幹の部分に付けて、箔だけで柄を出すよりも、

広がりが出てきます’(ちょっと個性的になるので、好みはそれぞれですが)。

 

IMG_40842.jpg

 

 

他にも、効果的な使い方として、帯の隙間を埋めて主張しているタイプ。

 

IMGP4878.jpg

 

意外に思いつきそうな使い方ですが、多分自分で作るとなると、

横が金、上下はプラチナだったら、イヤかなと思って、作らなさそうな帯です。

 

IMGP4881.jpg

 

そう思いそうですが、出来上がってみると、上手く行っていて、

全然うるさくない帯になっています。

 

なかなか上手いなぁと、自分ではしないモノづくりなので、

見ていても、気付かされることが多いです。

 

 

そんな風にして、他にも数柄上がっています。

自分が、この後に上がって来ることを考えると、プレッシャーが掛かります。

 

折角なので、上がってきたら、

石で『作楽』と入れても面白いかもしれませんね〜。

2011年05月23日

また、違う能力がいります。。。

 

総紗縫プレミアム.jpg

総紗縫premium

 

早速、いい反応が返ってきていますので、

新たに製作中です。

 

写真 2011-05-23 16 47 38.jpg

 

いつもの流れは、図案→紋図→配色→目出し→完成。

この帯に関しては、ここから再度、構成し直しです。

 

失敗したら、取り返しが付かない作業ですが、

意外にも楽しい工程で、これも帯作りと同じく、

人によって、ぜんぜん違うものが出来てしまいます。

 

図案を考えるのと、それを自分のイメージから離れず、

できれば上を目指して、紋図(設計図)を作るのと、

それを元に配色していくのと・・・。

と全部異なる能力というか、センスが要ります。

 

ですので、このモノづくりも、

もちろん違う力がいるのですが、どっちかというと、

自分には得意とは言えず、結構手こずっています。

 

今日は横で違うことをしていたので、客観的に見ながら、

『この次作るとしたら、かなり変わったものにしよ。。。』

と勝手な決意をしています。

 

なんでもいいや!という気持ちで作っても、地部分の帯が

土台となって、それなりには見れるかもしれませんが、

加工をするだけあって、土台以上に輝いているモノにするには、

なかなかこれも難しいモノづくりですね。。。

 

と今日は、深ーく考えています。

 

2011年05月19日

11`夏 美しいキモノ

 

今回の新作発表は・・・

 

以前汕頭刺繍で登場した

総紗縫のpremium』バージョンです。

 

今年は、

スワロフスキーをコーディネートしています。

 

総紗縫プレミアム.jpg

総紗縫premium

 

汕頭刺繍もそうでしたが、ただ単に『今ある技術同士』を

引っ付けただけでなくて、きっちりと柄に合わせたり、

クリスタルの色目も交えて、表現したいものを作っています。

 

総紗縫自体も柄数は多いのですが、沢山織れない帯で、

コツコツと作って、

納品しているという状態ですので、このシリーズもまだまだ、

見てもらえる機会は少ないかもしれません。

 

雑誌掲載のように、写真を何枚か撮って、載せたかったのですが、

光の加減等で、どうも上手く撮れないので、今日は紹介に留めておきました。

 

ぜひ、実物を触って、見てもらいたいと思います。

秋〜冬に向けて、このスワロフスキーで面白い柄を企画中です。

面白いとは言ってもらえても、結びたいと言わはるかは、

とても微妙ですが・・・

 

また、紹介します〜。

 

 

総紗縫premium、興味のある方チェックしてみてください。

 

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                → amazon

 

 

 

 

2010年07月27日

涼しさを三重奏に。

 
今日の京都も相当な暑さです。
会社の前は工事中で、余計に暑~く感じます。。
IMG_0749.jpg
こんな感じです。


そんな京都から今日はちょっとだけ涼しくなる

コーディネートをおおくります。


以前も登場して、とても反響の大きかった帯に、
 →前は絞りの縞柄にコーディネート


IMG_0307.jpg
 



今度は、ベージュ御召にモレッティの帯留めを合わせてみました。

IMG_0672.jpg

『総紗縫premium ×  御召』



『総紗縫premium』は、総紗縫の生地に汕頭刺繍を施したものです。
 
この帯は、①透け感のある総紗縫に、
さらに②透け感が強くなる汕頭刺をしているので、

透け感に奥行きが出るという、ちょっと不思議なものです。



さらに、日本の硝子よりも、③透明度の高い硝子を使った帯留め。

透け感の三重奏みたいになっていて、見ているだけで、涼しげです。


ちなみに、着物は、ベージュのシンプルな経縞の御召。
帯留めは星型の帯留(ヒトデっぽくも見えます)。



涼しげな気分になりませんか?

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2010年07月13日

二つの合わせ技。


長らく五代目日記も同じデザインでしたので、
トップを修正してみました。

画面を広く使えるようになったのと、
両方にメニューがあるので、色々と置いてみたいと思います。

大きい写真がドンと使えるのが、個人的には嬉しい所です。
(もう少し修正が入るかもしれません。)

先日、東京へ行った時の写真を整理して、
この着姿を発見しました。

IMG_0307.jpg

       『総紗縫 premium』 (総紗縫+汕頭刺繍)
ベースの総紗縫は、
黒い地の上に、点で献上風に柄取りしたもの。

(ちなみに、私が作った柄です)

その点と点の間を、汕頭で敷き詰め行って、
縞を際立たせる。

今、柄を見ていると、当然考えられる刺繍のパターンですが、
完成品を見ると、やられた~、という感が強いです。
(汕頭刺に関わっていない分、余計にかんじますね~。)

刺繍の間から見える白い芯の色もシンプルな柄と相まって、
とても遊び心がある帯になっています。

コーディネートしてある、着物も絞りの技法を使った
相当変わった『縞』ですので、
合わせると、とにかく変わった珍しい雰囲気です。

帯に対する汕頭刺のコーディネート、
その帯に対する着物のコーディネートともに、
とても面白いです。

こんな着姿、
いかがでしょうか?

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2009年06月01日

二回の図案を使った帯を発表しました。

恒例の美しいキモノは、
伊藤若冲の世界』の新作

美しいキモノ09’6_.jpg

そして、恒例の
きものサロンは『夏号』はお休みですので、

今回は
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(家庭画報 2009年 07月号)(6月1日発売)
へ掲載しました。

記事自体は見ていましたが、
本の中に掲載されているのを見ると、

いつもと違う中ほどの場所に載っていますので
突然現れるように思います。
(探していたら、ビックリしました・・・)

premium.jpg
こういう感じです。

実際記事の色目は、もう少し白が立っていて、
バッグと日傘とのコントラストが効いています。

『総紗縫premium(プレミアム)』

真ん中にある『総紗縫』は、
手で少しずつ施した刺繍が入っていて、
近づいて見ると、気が遠くなるような細かさです。

柄に刺繍してあるのと、
柄以外に刺繍してあるのと、
2タイプです。

帯柄のデザインを見ながら、
柄が活きるように、考えています。

帯の図案一回でなく、さらにもう一度、
合わせて『2回の図案』を使ったような帯です。

工程的にも帯で織り上げてから、
さらに二か月以上、掛かりますし、
なかなか上がってきません。

まだ限定数しか製作していませんが、現在
数本総紗縫をお持ちの方に人気があります。

なかなか希少性の高い帯ですので、
見かけたら、手に取って是非見てもらいたい、
と思います。

今回は、いつもと違う所に載せましたので、
記事への反応も変わり成功だと思っています。

それと・・・、
時期もそうなので、総紗縫を使った
日傘利休バッグへの反応も抜群です。


もう次の『秋の帯』を決めていますよ・・・

物凄く話題作になっていますが、
芝生の上で読む本も良いモノです。

Image509.jpg
本の中に
巻きこまれてしまいました。。。

今、2の途中でもうすぐ終わってしまうのが、
勿体ない気がします。

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