2008年02月05日
職人さんと…
『真綿草履』の話です。
職人さんがあるお客さんから、
まだ履いていない、
草履のすげ直しを頂いたそうです。
その時に、草履台を見ると、
うちで作ったのではない。。
中を見ると、
まずキルクがボロボロ
(右のキルクはボロボロです。)
革の接着が上手くいっていないので、
つま先が必要以上にボコボコ。
鼻緒をすげる穴が、
下に付きすぎているので、
挿げが上手くいかない、恐れがある。
(右の穴は、かなり下に付いてます)
真綿が上手く入っていないので、
履かなくても、踵がボコボコ。
など、職人さんからすると、
類似で腹が立つというより、
せっかく真剣に創作したモノが、
同じ名前で製作して、粗悪に見えるモノが
出回ることを、悲しんでおられました。
類似は、作ってほしくないですし、
作るのはダメだと思いますが、
せめて、元のモノより品質が良い。
そんなものであれば、
最低でも使われるお客さんは、
悲しまなくて済むので、
そうしてもらいたい、
最後に言っておられたのが印象的です。
やはり同じ気持ちになれるので、
今日は本当に悲しい日でした。