2008年05月01日
作楽で七宝柄を。
七宝柄の図案を落札して、
じっと眺めていたモノが一柄ありました。
通常は、
ここに金糸入れて、ボカシはこの程度で、
全体的には、こうまとまるかな?
というのを想像して製作する。
図案を眺めていて、
簡単そうに見えるけど、
どうして良いかわかない‥‥
と久々に見るモノでした。
まず、地の部分を考えて、
菱の部分、
七宝の部分、
金糸の入れ方、
箔の入れ方、
それで、一度構成して、
見て、
最初から、もう一度
というのを繰り返して、
やっと一本完成しました。
(裏地はもうすぐです)
結果として、この柄は、
シンプルな七宝柄のように見えて、
地の部分に面白さが出ています。
地を何段かに分け、
色を暈しつつ、
細かい銀の色を地に敷き詰めています。
実際に、現物を見ても、
すぐには気付かない位の細かさです。
他にも、
上に乗っている柄には
ボカシだけで、色目を作っている箇所もあり、
中間色で優しい色目も出しています。
着物と合わせてみても、
パチっとハマりそうな雰囲気です。
今までの若冲等と比較すると、
少し大人しいようにも見えますが、
前を帯に近づけるれば近づけるほど、
味のわかる帯になったと思います。
と今日は、新作の『作楽』でした。
この柄が出来て、
今は
ちょっとホッとしています。