となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業 > 同柄を小物にすると印象が変わる。

2008年06月13日

同柄を小物にすると印象が変わる。

小物を製作する機会が多くなってきたので、

帯と同じような脳の使い方では、混乱します。


となみ織物の、

展示場や会社内には、
何千、何万柄とあるのですが、

目を閉じてみても、どこに何があるか、

ざっとわかります。


反対に
自分の部屋のモノは、

どこへ行ったか、全く分からないことも
よーくあります。


帯の場合だけ大丈夫です。

ただ、

この帯を使った小物に関しては、

まだまだです。


さきほども、こんな会話がありました、


『この帯の花緒作ってないな~?』

『ないと思いますよ。』

『じゃあ作ろう!』


と言った後、
草履の職人さん所へ行くと

ちょうど、
その帯の柄で製作した花緒を

台へ挿げているところと、
遭遇した。。。。


不思議です。
(というよりも、自分の中で気まずいです。)


帯として見るのと、

裁断して形を変えてしまうと、
『その柄』として、

把握していない。

なかなか面白い記憶力です。


今は、
帯と小物を、『仙福屋』から、借りてきて

それをじっと見ていると

やっぱり、
同柄でも帯とは異なります。


帯地面積の小さい花緒だったりすると、
草履11-1.jpg
烏瓜の花緒


分らないでもないですが、


バッグや

紗紬 烏瓜
烏瓜のバッグ

日傘になっても、


higasa16.jpg
烏瓜の日傘


面積が広いといっても、

やはり
すぐに柄とつながらない、

そんな感覚をもってます。


不思議です。

帯を帯として、図案を書いて、
この幅で織り上げる。

帯を一番よく見えるところを、
裁断して、

モノづくりする小物作りとは、
大きく違います。

上手く書けないですが、
初めてそんな感覚を受けたので、

少し書いてみました。

また、
周りからなにをしているのかな?

と不思議な目を向けられてましたが・・・


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