2008年10月21日
若冲の間1。 葡萄唐草を羽織った姿を想像すると・・・
先日、
上がってきた若冲をモチーフにした着物です。
若冲の図柄の中でも、印象的な葡萄唐草です。
直接目では見えない部分ですが、
最大の特徴は、
すべて手で描かれているところです。
(型を使うのでなく)
視点を引いて全体を見渡すと、
一つ一つの葉に
生きているような躍動感を感じます。
蔓も筆記体で描かれたように、流れのある
柔らかな線です。
この着物の持つ独特の雰囲気は、
若冲の構図力と、
唐草の蔓など、
先端まで描かれた細部への拘りによるものだ
と感じていますが、
手を通されて、
この着物を着られた時に、着られる方との
相乗効果でどんな雰囲気が生まれるのか・・・
それも、とても楽しみなモノの一つです。
着物としての図案は当然ありますが、
同じ職人による同じ素材でも、
全く同じものはできない
=一つの『作品』としても、完成度の高い着物です。
『間』の一つが少し埋まりました。