2010年03月05日
3月に完成したちょっと自信作。
3月のちょっと自信作です。
まだ、始まって間もない月ですが、今月この柄は、
一番のイイ出来と言えると思います。
以前『不思議の国のアリス』をイメージして、
製作していると、言っていた帯です。
社内でも最初にこの柄を見た人は、
『この帯のモチーフはどこから?』と聞いてきます。
今までとは違った、かなり不思議な帯、だからですが、
『不思議の国のアリス』がイメージと伝えると、
『どこがどうとは言えないけど、なんとなく分かる』
と答えが返ってきます。
携わっていても、自分でもハッキリとしたイメージが伝えにくいので、
一時は困ったこともありました。
ただ、完成して見ていると、存在感もあって、惚れ込んで頂ける人も
いるのでは?と思います。
そんな方に、結んでもらいたい帯ですね。
ちなみに、柄の真ん中にあるスペース(道)がポイントで、
ここにアリスが歩いているのをイメージしてみてください。
なんとなく、アリスが迷い込んだ感が・・・。。。
と、そんな帯です。
いつもは、この辺りで一柄のモノづくりとしては終わりますが、
もう一つイメージも捨てがたかったので、それから
一配色製作したのが、 このパターンです。
配色でゴロっと変わります。
上の配色と、どちらがいいか? というのは、
それぞれに好みがあるので、 周りの反応はちょうど半分に分かれています。
(だから、上手いことできた気がします。)
さて、表が上がってきた後は、裏地を作ります。
(ある程度は固まってます。)
イメージとしては、この帯の世界に雪が舞っている、
そんな感じが欲しかったので、それを表わそうと作ってみました。
①雪の広がりを感じつつ、さらに②ワンパターンに見えないような
それでいて、③シンプルなドットを作りました。
お太鼓にした時に、それがよく分かってもらえると思います。
(これは是非、実物を!)
色目に関しては、表に合わせたというのが基本ですが、
配色をして、 織ってみると、最初は変だと思った雪も、
この世界だったら素敵に見えてきましたので、そのまま活かしました。
表地と合わせてみると、
『ちょっと変わった世界』感の帯ができた気がします。
帯は手に取って見てもらい、評価されるものです。
特に個性的な『作楽』シリーズなので、
好き好きが大きく分かれると思います。
それはそれとして、この帯が出している雰囲気は、
とても好きですよ、と言ってもらえると嬉しいですね。
是非、見てもらいたいです。。。