2010年06月30日
6月最後なので、もう一踏ん張り!
今月ももの凄く、早いです。
今ちょうど、
専務業もしつつ、モノづくりのバランスが良いので、
毎月、月末は、とて~も気忙しくなります。
その中で作っている新しい帯のテーマが、
『ぼかす』というものです。
この6月も色々と帯を紹介していますが、
現状のモノづくりは、色々な帯を並行して製作してます。
通常の3倍近くのモノづくりを抱えています。
こう書くと、手抜きを抜いてしまいそうな感じもしますが、
そうではなくて・・・
今年前半は、様々な地域に出て行ったので、
イイ刺激があって、溢れるくらい『モノづくりができる!』
というアイディアと気持ちがあります。
とにかく、作りたいモノが数多くあって、
時間がいっぱい欲しい、そんな今の状態です。
その気持ちを形にするのには、比例して
普段の何倍もの量の参考の文献や風化しそうな裂地などに、
埋もれていて、モノづくりそれぞれのシリーズが、
お互いに良い影響を与えているという好循環になっています。
ただし、時間は限られているので、進むのは、
全体がじわ~っと、しみ込んで行く様に進んでいます。
その中の『ぼかす』というテーマで製作している
モノづくりなのですが、まず私の場合、『ぼかす』というと、
頭にあるのが、
『細かい所ほど、いかに綺麗にぼかすか?』
ということです。
例えば、
『麹塵:作楽』
紫色の部分ですが、唐草の根元に行くまでに、
すっと流れるようにぼかすのが好きです。
(ここを見るだけで、誰が作ったか、
分かってもらえるかもしれませんよ。)
ただ単に、紫に変化を付けるために、
ちょんちょんと唐草の先に乗っているだけ、
というのはあまり好きではありません。。
ぼかすイメージとしては、染料に手を入れて、
すっと手を引き抜いて指先の方が濃く、
腕に近づくに連れて薄くなっていく、そんな感じです。
上の帯は、紹巴織なので、こういう手法は得意です。
ただ、今回のモノづくりは、紹巴と違い、それ以外の織物で
このイメージを使うというものです。
言うのは簡単ですが、設計の段階でもとても難しく、
今までほとんどしてこなかったので、未知の部分です。
何とか応用できるようにして、さらにその部分を広く使って、
帯の形にしたいと思っています。
現在の試作は、進度が分かりやすいように、
派手で大柄という分かりやすいのを使っています。
そのために、周りから見ると、
『何かえらいもの、作ってはるな・・・』
という目で見られていると思います。
(聞いていないので、分かりませんが・・・)
試験は上がってきていて、良い手応えなので、来週くらいには、
実践的な柄で織ってみて、どうなるか・・・
そんなのが今の状態です。
『モノづくりがしたい!』
というモチベーションの時に、大枠を決めて、
一歩も二歩も前へ進めると、思っても見なかったものが
できますので、頑張ります!