2010年10月08日
期待の種まき。
その手触りは、結び心地と多少比例はして、
全く同じではなくても、帯にとって結構大事な部分です。
今日は、ちょっと多めに時間を割いて、
それ作りをしていました。
一言で言ってしまうと、『風合い』なのですが、
一言で表すのが勿体ないほど、繊細で、
ちょっとしたことで、大きく変わってしまいます。
例えば、素材、縦糸の数、横糸の打ち込みなど。
他にも、変わっていく要素はたくさんあります。
その組み合わせを変えるだけで、ワクワクしますし、
想像つかないほど、色々なものができてしまいます。
風合いも柄と同じで、柔らかいとか、薄いとか、
しっとりとか、個人の好みもあるのですが、自分が作る時は、
かなり明確に『こんなものを作る』というのが決まっています。
配色では、たまたま偶然で色の重なり合いから、
想像以上の『配色』が出来ることもありますが、
風合いに関しては、まずないです。
ですので、色んな要素を考えながら、試作を作る、
後は繰り返す。そんな繰り返しです。
イメージとしては、
一回目:
自分の思っている所よりも少し大げさに(何パターンか)。
二回目;
上がってきたものを出来るだけ良いとこ取りをする。
三回目:
織上がりから、イメージと異なる所の削ぎ落とし。
と、こんな感じです。
それ以降は、振り子のように行ったり来たりして、
最後に、上手くいった所で、着地!
出来上がったモノが、今後の織物のベースとなるので、
時間や手間を掛けるのも大事ですが、
とにかく納得できるまで続ける、とても地道な作業です。
今回は3回目でした。
ほんの僅か、生地に厚みが欲しかったので、
糸の合わせ方を変えて、いきます。