となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』 > 早速、新しいものに取り掛かる。 作楽の種まき

2010年10月19日

早速、新しいものに取り掛かる。 作楽の種まき

先日の『月のしっぽ』を含む、『月に降る星』が進み、
見本を確認して、完成!という段階まで来ました。

現在は、その目処が付いた帯を一旦、横へ置き、
今は同時に進めていた、もう一本の帯を詰め&製作に入っています。

IMG_2723.jpg

作楽』の中の新タイプ。

今回は、素材にボリュームのあるものを使っています。
社内でも織り始めたばかりの新シリーズですが、折角なので、
作楽では、発想を変えて、この素材を使おうとしています。

ただ、なかなか困難です。

今では織れるようになった、この生地自体も、最初は
なかなか満足するところまで到達できませんでした。

作りたいものを織れないから、この素材を使うために、大事な所を
妥協してしまうと、生地自体が、普通にありそうな帯になってしまいます。

『となみらしい帯地(かなり薄手)に、使えるように!』と、
今までとは違ったやり方で、工夫を色々としてみて、
やっと織り上げれるようになった、織り方(生地)です。

(ただ、この辺りはいつもの企業秘密話よりも、
さらにど真ん中なので、今回は割愛します。。)

この素材を使いたい『作楽』は、
ここから、さらにもう一つ変なことをしています。

もし上手く行って、表を織り、裏を織って、袋帯にすると、
面白いものが出来上がると思うのですが、
エラそうなことを言って出来ないのも困りすので、
今のところ、『現在・製作中』ということで・・・。

ですので、気合を入れようと、
上の写真のように帯の名前の部分を先に作ってみました。


帯作りというのは、
柄を、今まで織った織物(ベース)の上に乗せると、
形自体は『帯』になります。

ただし、その場合、目が出るほどのイイ柄を描いて、
製作してたとしても、借り物のような気がして、
『モノづくりしたぞ?』という気持ちに(何となく)なりにくいです。

いきなり新しいもの、全く違ったモノというものは、
なかなか製作できるものではない(狙っていますが・・・)ので、
ほんのちょっとでも、新しい趣向や考えを入れて、製作するようにします。


話が逸れたような所もありましたが、その途中は・・・
IMG_2724.jpg

ちょっと浮いた感じになります。

後は、
一本織って、仕立てて、
上手く行くことを祈るだけです。。

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