2011年09月27日
ピンク。
『ピンク』というと、周りから嫌われている色目です。
もちろん、帯作りの上で、です。
少し以前にも織りを錦地で作りましたが、その一本は
お気に入りですが、それ以降はこの色目にあまり触れていません。
『nord』
最近、その一本が注目を浴びていたので、
再度考えています。
ただ、周りを見回しても
着物と馴染みにくいのか、どこの展示場へ行っても、
あまり『ピンク』は見ることが出来ず、西陣の機屋どこもが、
糸棚にピンクの糸はすでに無い?と思ってしまう、ほどです。
モノづくりは、人のしないこと(失敗すること多々)や、
風化しそうなほど昔からネタを捜索して、自分の中で消化、
というのが一つの方法でもあります。
そんなこともあって、
うちでもあまり使われていない糸棚から糸を掘り出して、
手探りの試し織りです。
その前に、上の写真のようにまず上手く行った流れを使っての
配色からスタートです。
花一色をベタに織れば良いのですが、折角なので、
色を混ぜて(鹿毛引き調に)、奥行きを作っています。
また、白地の地と水仙の花の間には『黄』を使って、あまり派手なピンクを
使わなくても明るく見えるように、少し工夫をしました。
製品の『帯』とするには、まだ練り込みが足りませんが、全体のバランスは
上手く行きそうな・・・。と手応えはあります。