となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業 > 白い帯を考えています。

2012年06月25日

白い帯を考えています。

 

この帯を帯だけで見た時は、そんな風に感じなかったことですが、

着物と小物とを一緒にコーディネートしたとき、

しばらく白にハマっていよう、と思いました。

 

この帯は白地の紗の上に、

さらに、それよりも白く見える『白色』で花を織り込んでいます。

おそらく地色の『白』も、ほかの帯の中に入れると、

おそらく白色と言われそうな色目です。

 

ただ、この地は紗で織られていているので、

透けて、他の色を映してしまいます。

帯芯が透けて見え、影も入っているようです。

そうすると、白く見えなくなってしまいます。

 

IMGP8117.jpg

上品綟

 

大体、帯の白色というのは、他の色よりも白いから『白』です。

 

この帯のように普通の『白』よりも、さらに白い『白色』というのは、

今までありそうで無かったように思います。

 

 

帯は経糸と横糸で出来ているので、横糸でどれだけ白い糸を

織ったとしても、経の色が白くない限り、影響を受けます。

そのせいか、僅かに青い、黄色い、くすんでいる、となります。

 

ですので、基本的に経糸も、白。

当面、今からのモノづくりは、そこから考え始めたいと思います。

 

 

 

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