2013年09月12日
『黒』で
総紗縫の中で、少しだけ新しいモノづくりを進めているのが、
『総紗縫・黒』。『くろ』と言う人もいれば『ブラック』という人も。
そんな帯は、帯に織り込んでいる『箔』が特長で、『黒い箔』を使います。
その辺りは、以前の記事で書いていますので、ぜひ興味のある方はコチラへ。
『総紗縫・黒/丸い月』
織る方からすると、余分に一色掛けないと、通常の総紗縫の表現力に負けるので、
その分、手間と頭を使いますが、織り上がった帯は、他の総紗縫に混ざっても、
目立ちます。
今、図案を製作しているものは、『詩情 夢二』シリーズで、こんな図案を作っています。
もう随分と前から製作に掛かっていて、もう少しで紋も完成⇒試し織りとなりますが、
黒の無地スペースの使い方で、大きく印象の変わる帯ができると思います。
これは完成したら、ぜひ見てもらいますね。
一番最近の上がってきた『黒』は、こんな柄。
これは縦に並べた白が図案を見た段階から、頭に残っていました。
これを表現したくて、白を綴る糸を僅かに粗く、地色はグレーでなく、黒を使い表現しています。
総紗縫の表現が一つ広がった『黒』です。
『白』というのにも、挑戦したのですが、全てが白くなりすぎて、上に乗せる柄が困難です。
それも今のところですので、ボチボチと試行錯誤しながら、いいアイディアが上から落ちてくるまで、
気長に試行錯誤を続けていきたいと思います。