2013年11月11日
宵待草地紋
『宵待草地紋』と呼ばれている、比較的新しい組織があります。
ベースは紹巴織なのですが、緯(横)糸を複雑に合わせることで、
絹らしい『きれいさ』ではなくて、奥行きのある手漉き和紙のような味を
作ることが出来ます。
どちらがいいのかは、完全に好みの世界ですが、今まで紹巴織という織りが苦手に
していた所ですので、表現方法は物凄く広がりました。
今までと違ったという織りですので、どうしても最初は手探り状態。
何をしても、返ってくる反応は鈍く、『作ったのはいいけど、どうしょ?』という
どん詰まりに入ることもありましたが、時間を掛けて、試行錯誤すれば、
面白い反応もあります。
『宵待草』
一つは、この紫使い。
今までは、こういう組み合わせの配色をすると、地に埋没して、色味が汚くなったのですが、
この地紋の場合、紫が地紋よりも奥か遠くにあるような感じに見えます。
地と、通常の柄部分(白や黃)、遠くにあるように見える部分(紫)と3層に重なった表現が
できるので、活かせれれば面白いです(簡単にはイメージ通り上がりませんが・・・)。
こんな感じで、柄表現の仕方を試行錯誤していますが、組織が面白くても、
色と柄が伴わないと、当然ながら全く結んでもらえない状態になります。
その辺りのバランスを取りながら、楽しんで製作していきたいですね〜