2013年11月13日
秘色色
日本の色の名前は、木賊色、瓶覗き、空五倍子色等々、
字面から想像出来そうで、実際見ると、『こんな色なんだ。』という色など、
奥深く楽しげです。
先日から何度か紹介している名古屋帯の中で、『太子間道』柄を作ってみました。
配色する際に、『秘色色(ひそくいろ)』という青磁を由来とする色目が目に入ってきたので、
その色を使っています。
一応、以前織っていたモノと似た雰囲気の配色ですが、緯糸にこの『秘色色』ともう3色を
使い、鹿毛引きのように僅かに変化させています。
よく見てもらうと、地が細い糸で構成され、
単色で作り上げるのと比較して、また奥行きが変わってきます。
(分かりにくいかもしれませんが、白い部分と比較すると違う)
遠くからパッと見ただけでは、なかなか分かりませんが、こういう所に
何かしておくと、長い間使っていても、飽きのこない『なぜか、この帯好き。』
と言ってもらえる帯になってくれるのではないかな?と思っています。