2013年12月02日
しぼの色味
今、しぼ織の配色を行っています。
その中にも、複雑な紋意匠で緯を交えながら、作り上げるものもありますが、
今掛かっているのは、シンプルに地と上にのる箔の色を決めるだけというものです。
このシンプルなモノというのは、色によって随分と雰囲気がかわりますので、
結構帯や柄を見慣れた方でも、『違う柄?』と間違えられて、横に並べてジックリ比較して
みないと気付かれない、そんなものでもあります。
2柄の目出しを何色か取ってみましたが、恐らく違う柄に見えてしまう。
というのが分かってもらえると思います。
『しぼ織』
配色は、この目出しを見て、この中からそのものを選ぶというのではなくて、
この中から方向性を掴んで(今回は例外的にバラバラですが・・・)、その選んだものを
トコトン詰めて、微修正して完成へと持っていきます。
今回は、右の柄でほぼそのまま行けそうなモノがありましたので、織り進めて行きたいと
思っていますが、この巾で見るのと、帯一本で見るのと、これまた雰囲気が大きく変わるので、
またそれはそれで、帯づくりならではの面白いポイントです。
もうどうしょうも無く、アイデアに詰まった時は、この何色も配色をした目出しを見ていると、
とんでもない物とか出てきますので、それがキッカケになって突っ切れることもあります。
今回のしぼ織配色は、普段使わない箔を沢山使いましたので、写真だけでは微妙なモノも
多いですが、今後色んな芽が出てきて、面白いモノづくりの元になってくれるかもしれません。