2014年02月08日
『配色×配色』 南蛮七宝/絵羽シリーズ
『南蛮七宝』の帯や着物をもって、お客さんやスタッフの話を聞いていると、
かならず一度言われるのが、『色が変わると違う柄みたい』ということです。
まず柄の段階で、花に見たり、星と丸に見えたり変化しますし、
さらに色の要素が加わると、また違った柄に見える。
物凄くよく分かります。
そんな南蛮七宝の『色』は、本番を織るときには、通常の帯よりも沢山の色の組み合わせを
試験で織ります。特に御召の場合は、地部分と上に乗る色との組み合わせに、時間を掛け
さまざまな配色を作り、色サンプルを織ります(反物が出来そうなくらい)。
そんな打ち合わせの中、生地同士2色を組合わせて織ったものが、この『南蛮七宝/絵羽シリーズ』。
以前も2反分織りましたが、今度もまた異なった色味で新作を作りました。
無数の色糸の組み合わせで織った多くの生地(サンプル)があり、中から
自分のイメージに合った、二色を選びます(色糸の段階、一から作ることも。)。
そして出来上がったのが、この絵羽。
『ベージュとグレー』を合わせたモノに、『淡グレーに薄青』を合わせた絵羽です。
もう一枚が、
『濃い墨に藍』×『紫濃淡』
まだ上がりたてなので、あまり意見は聞けていませんが、このシリーズに関しては、
同じ配色のものを作るつもりは無いので、全て一点モノの配色にしています。
折角なので、このモノづくりに関しては色の組み合わせの組み合わせを、
ずっと追いかけておきたいと思っています。
次は、『横段のもう少し色を増やしたものを』と考えたりもしていますが、
2色でも、相当悩みましたので、それ以上の3色バージョンはもう少し時間を掛けで、
考えていきたいと思います。