2014年10月09日
経錦の南蛮七宝文様
漢代(2000年以上昔)より織られていた経錦。
名前の通り、経糸で柄を作る織物ですが、色や柄の制限、複雑な設計等々から、
その後に来た緯錦によって、ほぼ置き換えられた織組織です。
西陣でも『経錦織れますよ。』というと、『おっ。』となる少し珍しい織物ですが、
持った感じの風合い、結んだ時の絹の感触は本当に独特で、この織物のファンもおられます。
となみ織物では、以前典型的な経錦を織っていて、現在はそこから改良を重ね、
経錦の制限の一つ、柄に関して克服した新しい経錦を織っています。
それが、『漢錦』です。
織れる機も少ないので、意匠図を起こしても、なかなか織れない状態が続いていますが、
やっと待機していた『南蛮七宝文様』の経錦が機に掛かりました。
この織物特長でもあり、非常に悩む点でもある、現在進行形で悩まされていますが、
まずは第一歩すすみました。
とことんシンプルな紋で経錦を上げていますの、独特の風合いを南蛮七宝でも感じてもらえればいいな。
と思っています。