2014年10月30日
しぼ織でも作ってみました。
図案、意匠図、目出し、そして最後は『帯』となる工程上、モノづくりする際は、
図案の段階で、絵を見ながらこれはどんな組織が相応しいか?ということを検討します。
細かい表現で物理的に織れるモノが限られてしまう場合、ボリューム感がほしいから、
それに相応しい2つもしくは3つの織物から選ぶ場合、季節感を柄だけでなくて、
生地としても求める場合等があります。
また、今回の様に一度一つの織物で作ってから、その織物で結ばれた所を見たり、
帯にした所から、その柄の違う魅力を見つけた時などは、再度意匠図を作り直し、
同柄でも異なる織物の帯をつくります。
『紹巴織⇒しぼ織へ』
それがこの柄(の一部)です。
むかしは、こういうモノづくりの際、元の織組織のモノよりも上手く作ろうと
ちょっと気負いながら、でしたが、今は元は気にせず、柄自体から見つけた、
新しい魅力を帯に出そう、そのことだけに意識を集中させ、作っています。
細かい変更点は山ほどありますが気に入っているのは、しぼ織のシボに埋没しそうな、
金糸の色をかなり当初のモノよりも黄色くしたところです。
最終帯になった際に付くシボが印象的に表に出るように、
タレ無地の地紋、黒の使い方、等々、他にもありますが、今回は細かいですが、
黄色の金糸がポイントになってくると思います。
まだ、織ってお湯に通して、再度帯巾を整える、という
大きな山場が待ち構えているので、どうなるかわかりませんが、
良いレールの上を乗っているようには思います。