2014年12月09日
木花作り(菱)
久々の木花シリーズの帯を作っています。
『木花』
木花というと、字面の様なシンプルな(様に見える)モノづくりを心がけています。
意匠はもちろん、配色に関しても『美味しそうな色』で構成し、食べたくなる、
それを目標にしています(少し例外は前回かも。)。
この木花シリーズは、今まで製作してきたものも含め、細かい所で遊んでいます。
今回は地の部分。『沈み引粉』という地紋でベースを作るのは今まで同じ。
ただ、その上にちらちらとあられ雪の様な地紋を重ねてみました。
今までのも、とても気に入っていますが、上に乗る柄によっては、特に優しい柄には
この地紋も中々効果的かもしれません。
もう一つは菱の花弁部分の織りを変えました。
周りは均等に細かく筬打ちされた織り、花弁部分は縦方向に細かなシボを作り、
微かに立体感を付けてみました。
今の段階で見ると、そこまで印象的ではないかもしれませんが、
帯一本で見ると、やり過ぎない位のインパクトがありそうです。
もう少し配色を詰めたいのと、社内で通常使う金銀糸の中で一番細いモノを
糸と混ぜて織り込もうと思っています。そうすればもう少し陰影が付くかな?
そんなことで、完成が見えてきた木花のモノづくりでした。