2014年12月15日
葡萄完成。
先日、Facebookにも上げていた、若冲の『葡萄図』、
表地織って、裏地織って、それを仕立てして、袋帯として仕上がりました。
『若冲の世界/葡萄図』
袋帯の場合、表地に裏を付けて仮仕立てをしてみると、
『えっ?』と思うことも、たまにありますが、今回はそういうことも無く、
無事完成しました。
この帯のモチーフの好きなところは筆記体の様に、蔓がクルクルやひゅっとした
動きを感じられる所です。
この帯は他の織物から『織り組織の変更』をしたモノです。
その時の製作は図案とニラメッコしながらでしたが、今回に関しては、葉よりも葡萄本体は
置いておいて、『生の蔓』を凝視してきました(ただし瓢箪の蔓です)。
若冲がニワトリを書くにあたって、何日も凝視し続けたことの何百分の一ですが、
今回の紬地の帯を織るに際して、意匠図をドット単位で微修正しています。
比べて分からない程度かもしれませんが、自分なりに活かしてみました。
一つの織物が織れなくなり、他の織物で織るために移管していくことは、
今の現状を見ると増えてくると思います。その際は、また意匠図を作らないといけませんので、
少しでも良くなるように、それだけしても全く同じ様にはなりませんので、
ある一面では優れている様に、できる限りのことはやっていきたいと思います。
(元の帯を超えれるも最近は増えてきました。)
ただいま、この織組織独特の『茶』がありますので、その色でも織っています。
色を変えて終了とは行かないので、もう少し掛かると思いますが、面白くなりそうです。