2015年01月21日
七宝の帯
今まで多くの柄を作って、その中には自分的に殿堂入りにしたい、
お気に入りの柄もありますが、好きなのはシンプルなモノがほとんどです。
また、なかでも『七宝』と聞くと、なぜか気がそちらへ惹かれてしまいます。
七宝文様というと、おそらくここでは『南蛮七宝?』を思い浮かべて、
もらる方が多そうですが、今回は『通常の七宝』話です。
ちなみに、元々七宝文様が好きで南蛮七宝も好きになったのか、
南蛮七宝にハマってから、改めて七宝文様を見直したのか、
今では自分も良く分からない状態ですが、南蛮七宝好きの方には
同じ様に、そのまま七宝文様も好きになってもらえれば、とても嬉しいです。
さてさて、
写真は去年織った帯、LACE(レース)をモチーフにしたものです。
『作楽』
これをそのまま七宝文様に活かし設計して紋意匠図を作りました。
前回の帯をベースにしていますので、ほぼ同じ問題が生じます。
大きなところでは、刺繍を細部まで完全に再現しようとすると、
経糸が表に出て来過ぎて、織物にキズがいった様に見えることがあります。
そのため、極限まで細かくし過ぎず、その手前で留める、完全に感覚の世界ですが(笑)。
作り込みはするが、してから、ちょっとだけ戻す、そんな感じです。
そして、あとは偶然性にある程度期待しながら、配色を行う。
前回の試験織りでは何度かやり直しましたが、経験が活きたのか、
今回は上の様な微妙な所で引っかからず、一度目で上手く行きました。
『作楽/LACE七宝』
ただ配色に関しては、帯一本で見ると、柔らかさが欲しいので、
少し白を落としても良いかな?と思っています。
七宝文様を作る白糸2本のうち、1本の糸をくすませる予定です。
そうすることで、帯締めなどの小物がこのくすませた方の色を拾いやすく、
なると思うので、コーディネートの幅も広がりそうです。
久々にLaceモチーフの柄ができました。
※その七宝で今まで製作したものは、こちらに一部UPして行っています。
→Piterest『作楽』