2015年02月17日
むじおびづくり。
着姿の顔は『帯』と言われています。
帯を作る立場としては、とても有り難い言葉です。
その時できる最高の技術を詰めこみ、出来る限り手の込んだモノを作るというのは、
それは作り手として、最高の場面です。
ただ、そればかりし続けると、それが普通になってしまい、最高の場面もそうでなくなって
しまうこともあります。その時は、全く反対のことを考え、反対のモノづくりをすると、自分の中の
充電池に充電することができます。
そんな時、オススメは無地帯作り。
たとえば、こんな帯。
着姿の顔は帯に違いありませんが、帯留めや帯揚げに少し助けられ、全体として『帯』になります。
こちらは、帯締めの色が帯の柄のように加わり、帯揚げの縞も帯を『帯』にしてくれています。
これらの帯は、通常のモノづくりとは違った思考回路で、気をつけてモノづくりしていかないと、
本当に何も面白く無い、帯になってしまいます。
しばらく作楽シリーズで製作していたモノは込んだ柄が多く、気を詰めて製作していましたので、
今度は、写真の無地に近い帯を何柄か製作しようとしています。
今度は、どう表現するか?というよりも、
どうやって帯締や帯揚げ、帯留めたちに助けてもらうか?入り込めるスペースを作るか?
そんな所に気を払いながらのモノづくりですので、少々頭を切り替えながらになります。
どのように展開するのか、楽しみにしていて下さい。
同時並行で、しぼ織でヤヤコシイ物も作っているので、頭が鈍ることはないはずです!
タグ: 作楽