となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

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2015年02月09日

雪佳のきもの/仙福屋の御召

 

『雪佳のきもの』のベースにもなっている『仙福屋の御召』は、帯と絡ませながら製作をしています。

 

たまに、『柄決まっているから楽やな〜。』と同業の方から言われます。
『そうですね〜。』その時は答えますが、実際はそんなことないです(笑)。

 

帯柄から御召に、特に仙福屋の御召は独自に『新しい無地を作ろう』と意識してしていますので、
柄はシンプル、色数は極限まで減らしています。

そのため、時々帯としては抜群に良いが、色数を減らしてみると
『この柄はじつは色で持っていたのかも・・・。』ということも。

帯でも時々は感じる色数の制限が、ここではさらに窮屈になり過ぎて、
『あ〜!』となることもあります(最近は慣れてきたので、やっと大丈夫です。)。

 

さてさて、タイトルにあるように、上記仙福屋の御召で『雪佳のきもの』を作っています。

今年は琳派400年になるので、琳派最後の巨匠といわれる雪佳も注目を浴びています。

その流行に乗るのも会社として大事だと思いますが、モノづくりの場合、波が来たから簡単に乗る、
というのも何なので、この着物に関しては今年の400年が終わった、来年401年に揃いそうな、
ちょっとへそ曲がりなモノづくりをしようか?と思っています。

 

L1780651.jpg
『仙福屋の御召』

 

神坂雪佳をモチーフにしたモノづくりは、十数年以上は行っています(琳派300数十年?)。

今年に入ってからの琳派の(この業界での)盛り上がりはワールドカップみたいですので、
そこからは少し距離を取りながら、と思っています。

できれば、琳派を知らなかったけれど、今年を契機に琳派が好きになり、興味を深く持ち、
入り込んでくれる方、そんな人向けのモノづくりになれば、と思っています。

 

 

個人的には、来年401年になった時に、こちら側の業界はどれだけ琳派を続けているのか、
今から楽しみにしています。一年で終わるには奥が深過ぎるテーマなので、ずっと続けて、
盛り上げていきたいです。

 

それでも今回の広告は、会社的に『神坂雪佳の世界』をと思っています。
うちでもやっていますよ、という小さなアピールもしておきますね。

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