2015年03月15日
梅の花見て、帯の失敗を思い出しました。
今日は久々に一日休みでしたので、京都で用事を済ませながら、
少し散歩ができました。
花粉症なので、目薬と飲む方の薬は忘れず、キッチリとしましたが、
全くダメでした(笑)。
一応、これは。と感じた構図で梅を撮ってみました。
背景の木々と馴染みすぎて、梅が・・・。
と、たまに帯を作っていてもしてしまう失敗です。。。
(しかもこの一枚のみしか撮ってません。)
ここから帯つくりの話で。
帯作りの最初はビギナーズラック的な部分で上手く行くこともあります。
それがモチーフや配色を悩みだした頃、する失敗はほぼ皆んな同じです。
それは何かというと。『盛り込み過ぎ』(今もやってしまいます。)。
自分の作りたいものを『あれも、これも』もなってしまい、自分色を前に出した結果、
主観的過ぎて、雰囲気が重く、結び難い帯になります。
『なんとなくやりたい方向はわかるけど・・・。好きじゃない。』そんな帯です。
(それはそれで面白く。最終品にならなくても、次の発射台として活きてきます。)
基本的に昔の帯の傑作は、3層(3つのレベル)の中に収まります。
たとえば、梅をモチーフにした引き箔の帯だったら。
箔で織り上げた背景部分①、箔の上に乗る柄のベース的な枝や樹木部分②、梅の花や月③。
そういうイメージです。
『図案の段階は頭の中で、1,2,3。良い帯なりそう。頭の中にいつもあります。』
これに額や樹木に入る苔などにも階層を付けることは出来ますが、それをやってしまうと、
普通は主体の梅がボケてしまい、煩くなり、何の帯か?よく分からなくなります。
今日の写真みたいで、説明の役に立ってくれましたね。
もちろん、これを崩して全然違う帯を作ることもあったりと、一つのルールではありますが、
知っているのと知らないのとでは、同じ図案でも、作ると出来る帯は変わります。
帯作りされる方は少ないと思います。ただ、これを知って帯を見ると帯の見方への視点が
増えますし、もしかして今まで漠然として選んでいた好きになる帯の理由が分かる様に、
なる(かもしれません。。)。
結構まじめに書きました。
でも、今日は折角きれいに咲いていた梅の写真への反省のつもりです。。。
タグ: 梅