2015年03月26日
いつもよりも肩の力を抜いて
こてこて料理ばかりは飽きもきて、たまにはサラダのみがイイ。
そういう気分の日もあります。
着姿も同じです。
たまには、あっさり着姿や、シンプル過ぎるモノづくり、そうしたくなる時もあります。
こてこてに混み合った帯。
自分のモノづくりの中では、そんなに作らなくても、気持ちは非常にわかります。
そういう時、作ったのがこんな帯です。
『仙福屋の八寸名古屋帯/格子』
縦と横の線が交わっただけの格子柄。
織物ですので、らしさは残しつつ、柔らかな線を出しました。
意匠面では、ほぼそこだけに集中です。
配色は1〜2色とのにらめっこ。
ここを外すと、となみが作る意味がなくなってしまいます。
そして筬での打ち込みは、いつもよりも少なく。ただ、組織点が崩れてしまわないように、
紋意匠でカッチリと組むように、工夫してつくっていました。
結果的に、非常に手持ちも生地感も非常に薄く仕上がりました。
(芯を入れたとしても、びっくりするほどです。)
そんなこともあって『紗』組織ではありませんが、ほぼオールシーズン結んでいただけます。
(この色味なので、12,1,2月は避ける方も。それでも、9ヶ月間OKの帯ですね。)
この織物は経が空いた時に織りますので、いつ織れるか?
わかりませんが、たまにはこういう帯もとなみ社内で織っています。
季節やTPOによってカラフルな帯締めが活躍しそうです。
シリーズ名には、『仙福屋』とある様に、小物屋として立場からのモノづくりでもあります。
タグ: 仙福屋