となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業 > お湯に浸す数時間前。

2015年03月28日

お湯に浸す数時間前。

 

最近はモノは紹介しても『モノづくり』自体はあまりここには出てきません。

ではモノづくりしていないのか?

というと自分個人としては、確かに『帯』や『着物』のような形に残りそうなことは、
あまり進んでいません。

どちらかというと、今は次の核になりそうな案のモノづくりや、
他社とのコラボレーションでのモノづくりを中心にしています。
(正直、こちらも進まん。。。でも、勉強になる。)

 

となみ織物全体としては、モノづくりに関わるスタッフが増えましたので、
一日一柄?という相変わらず、もしかして、それよりもさらにパワーアップしているかもしれません。

 

おそらく出張組が帰ってきたら、社内の情報を見ていなければ
間違いなく浦島太郎状態になります(笑)。

 

 

新しい帯の目出し(試験織)

 

さてさて、そんなとなみ全体のモノづくりとは違い、今回は個人のモノづくりになります。
『しぼ織』。おそらく作楽シリーズになる予定の帯目出しが上がってきました。

3色の候補で織ったものです。

 

DSC04844 (1)2.jpg
『しぼ織(作楽?)/目出しNo,1-3/経糸:白、ブルーを基調とした配色。』

 

このしぼ織は今では貴重になってしまった本物の『御召緯』を使って製織。
その後、お湯にくぐらせ縮め、それを再び帯巾に広げて、しぼを作る織物です。

上の写真は、そのしぼをまだ付けていない段階の最初期段階モノ。
(これくらいの目出しであれば、来週早々にしぼを付けたものを見ることができます。)

 

 

御召緯を使った帯

 

御召緯がお湯に浸かると、その特徴から縮む。
そのため、ある程度『紋』でその縮み具合を調整し、柄に見せることも出来ます。

帯にしても評判上々。
小物にすると、大方は『えっ帯?というよりも、その前に絹?』そんな反応が返ってきます。

スクリーンショット 2015-03-28 21.08.41.jpg
 

『しぼ』の隆起が地部分のメリハリになり、この帯独特の雰囲気を作ってくれます。

 

 

新しい試み

 

今、目出しとっているのは、この隆起をさらにコントロールしてしまうこと。

DSC04853.jpg

 

しぼ織の高いところが山、低いところが谷だとしたら、谷部分は平穏にまっ平ら。
反対にその分を山に持ってこれば、帯にはさらなるメリハリと、新しい表現が手に入る、
かもしれません。

 

 

これを書いている間、この帯に関して、いい案が出てきましたので、早速週明け試してみます!!

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