2015年04月05日
もう京都は葉桜に突入しました。
ここしばらくは桜でしたが、北区の桜も葉桜になり、
今年もそろそろ桜は終わりに近づいています。
少々強めの雨や風もありましたが、日曜日まで保ったお陰で、
カメラを構えている方も沢山いはりましたよ。
花弁の白が曇りに滲むように溶け込んだため、枝、萼、葉、それぞれの色が
際立って綺麗でした。
『北区の葉桜』
桜が終わりの頃に毎回思い出すのは、何年か前に製作した、この帯。
意匠としては、特に桜をモチーフにした帯ではありません。
が、曇り空を地色に、桜のピンク、枝の濃いグリーン。
その色だけでデフォルメして、今日の日をそのまま帯に製作した雰囲気を持っています。
『宝相華文/Nord』
この帯を作るまで『ピンク』色を帯の中に入れるのは避けていました。
様々な理由がありますが、今も多用される色ではありません。
自然の中に見るピンクは、優しくて柔らかいです。
また、特に色の性質が若い方向きというように、年齢が決まるわけではありません。
この帯くらい、ピンクが無いと困る。
そんな図案を作った、出会ったことはありませんが、自然に見る限り、
いつか特別な意識をせずに、印象に残る使い方が出来るようになりたいもんです。