2015年04月06日
帯を活かすためには、確保とモノづくりの必要があります。
京都は、桜が終わりに差し掛かってきました。
毎年ちょうどこの頃に、仕込んでいた夏向きの小物が上がり始めます。
ここから秋単衣が終わるまで、少しずつ上がり続けていきます。
帯締めも帯揚げも最初は世間にあるもので、帯とコーディネートしていました。
山ほどの素材、織、配色がありましたので、合わないものも沢山ありましたが、
コーディネート出来るものもその分ありました。
ただ残念ながら、最近は特に夏小物(帯締、帯揚げ)は面白いものは急減しています。
例えば、帯揚げを染める生地自体が上がってきません(そこそこ良いものよりも上のものが特に)。
そんなことが続くので、近年ではとなみ&仙福屋オリジナルで製作します。
例えば、帯の柄を使っての帯揚げの製作など。
これを見て、やっぱり手の込んだモノって良いな、と小物屋さんが言われたりも
するそうですよ。。
この辺りは新しい柄を作りながら、職人さんが継続出来る限り、
面白いものを作って行こうと考えています。
今日、紹介するのは夏/無地。
何でも合わせられますが、基本的に『総紗縫』と『上品綟』に合わせるつもり、
色を選択した帯上げです。
となみ織物の特長は色。とも言われるます。
こういう中間色、ヒネた色を見るとテンションまで上ってきます。
総紗縫や上品綟に使う緯の色目は幅広くありますが、
ベースとなる色に色味には共通点もあるので、その色と合わせイイ色を探し出しながら、
帯上げを染めてもらったものです。
もちろん、人に似合う色、好みの色あります。
それらも全て包含しつつ、使いやすい色というと、大体30色前後で、
素材自体にも、涼感を作るために、『麻素材』を使っています。
その麻自体も帯上げの生地として、なかなか上がってこないそうで、
良いモノに関しては、絹も麻も少ない状況ではありますが、着物を着る上では必需品の帯上げ。
自分たちの帯を結ばれる方には、合わせるものが無いや何でもイイや。
と言われてしまわないように。こういった小物の確保も今後重要な帯屋の仕事の一つになっていきそうです。
色に関わることなので、どちらかと言えば、かなり好きな部類ですので、
拘って拘って、無地だとしても、『お~。』と言って頂けるモノを作っていきたいですね。