2015年06月18日
自社の強み。御召から見てみる。
『となみさんは〜』と始まって自社の強みに気づいていないと、
昔から・・・特に最近はよく言われます。
反省しながら『この織物の強みって?』『じゃ、この小物は?』
『となみ織物って?』と、事あるごとにスタッフと話をしているので、
今日はその流れを汲んで、自分の頭の中の独り言のような感じになりそうです。
『仙福屋の御召』⇒オリジナルという軽さが目について、個人的には
あまり好きな言葉ではないのですが、それ以上いい表現を思いつかないので、
となみ独自のオリジナル御召です(これから上手くなるように努力します)。
何がオリジナルなのか?というと、この織物自体、糸種、糸の使い方、織組織、
意匠。すべてが独自のモノを独自の組み合わせでモノづくりをしています。
自分たちが考える一番着やすく、意匠が美しく見えるように。
また、意匠に関しては時間とコストを相当掛けた帯のモノを利用し製作します。
じゃ、もしかして手抜き?
と思われるかもしれませんので、使用前後を乗せておきます。
『Kilim経錦帯✕御召』
この帯の意匠を使い、着物として一番美しく見える(もちろん仕立てした時を想定)様に
再構成し、製織しました。
元の図案に力があるため、変化を加えすぎると良さが消える恐れがあり、
そのまま使うと、着物として成り立ちにくい。
そのバランス感覚も帯の意匠をオリジナルの着物として使うには、大事な要素です。
こんなことが出来る様になったのは、となみの歴史からすると、そんな昔ではありません。
今では、大きな大きな強みの一つですし、同じことをずっと同じままするのではなく、
新しい分野でモノづくり出来るように会社が変化できる、それも一つの強みかもしれませんね。