2015年08月21日
『蝶千種 その3』
お盆前に紹介していた『蝶千種』。
この一本があがらないと、次柄の紋つくりへと進めないので、できるだけ急ぎで丁寧に、織ってもらったもの。上手く、完成すれば、これが『神坂雪佳 蝶千種』シリーズの基準になる一本です。
『神坂雪佳の世界 蝶千種』(色が出なくて、すみません。)
配色は織りではホント出しにくい、雪佳らしい中間色。染料のように、ほんの僅かな差で地色の印象が変わってしまうので、合わせる糸同士に最大限の気を使います。また、僅かな地色の差は上に乗る蝶々との相性も変わってきます。がらがシンプルな分、ここを大切に微妙なさじ加減をしています。
以前、これに近い色を作っていた時も(それもやっぱり雪佳でした)、ずっと地色を決めきれず、そこで一週間以上中断。決まってからは、複雑な柄なのにトントン拍子で上手く行ったこともあります。
写真では色々と調整してみましたが出ず。そこにあまり時間を使い過ぎるのも微妙(苦笑)な感じがしました。そんな色には困った帯ですが、次は裏地を。そして仕立てた後はもう一度撮影に、がんばってみます。