2015年10月28日
思っていたよりも順調なビロード製作。
南蛮七宝文様のビロード。まずは一反目の白生地が上がってきました。
ビロードと聞くとまず思い浮かぶのが・・・光沢のある生地と風合い、ボリュームある質感だと思います。
それに対して、業界の方はおそらく『反物の巻の太さ』を思い浮かべる方が多いと思います。
これだけ違うと展示場でひと目でわかりますね。
この違いが視覚的なところからも『ビロードって、通常扱うモノと何か違う織物。』そんなイメージを強く持たれる理由の一つかもしれません。織れるところも少ないですし、現在ではビロード風の物も含め、本当に少なくなってきました。その中でのモノづくりです。
ちなみにビロードの特長は、上記の様にありますが、南蛮七宝文様をビロードで織るにあたり、一番気を付けている部分は、ビロードのカット部分(輪状に織った先端部分をカットし、周囲部分とのメリハリを付ける。)です。ランダムにカットするのでも、もちろん構いませんが、今回は南蛮七宝文様が花に見えるように考えています。
ちなみに、染めないと、非常に分かりにくいです。
花弁だけをカットして、この花が全体に散るようにしました。これが一反目。この次に織り上がるものは花弁に+して、真ん中部分もカットする予定です。染めてみないと、最終判断はし難いので、早速この一旦目を染めてみたいと思います。
巻の太さに比例するのかも?と思うほど、手間とコストは掛かる織物です。反物で見るのと同じ様に仕立てると、独自の世界を作れる織物です。大事に育てていきたいです。