2015年11月13日
御召緯は細かい地紋でどこまでボリュームを作ってくれるのか?
本物の御召緯(風が多い)を帯の地全体に使って製織する『しぼ織』。今まで、これで良いと思っていたところにある打ち合わせの最中、パッとでてきたアイデアがあります。
いま、しぼ織の中で一番多いのはこの様な地紋による隆起。それが柄によって少し変化が付いたモノ。
帯一本を通して、上から下に流れるように織り込んでいます。今考えているのは、このしぼ自体を①さらに細かく②しぼだけで柄を形成することができないか?という2点です。それを実験するに当たっての前実験では、細かく織ること自体は可能。その後の御召緯で織った生地を、湯に通し、全体を縮めた際、どこまで縮んでしぼが作れるのか?そこが大きな問題です。
細かく柄を綴じると、お湯に通し時に、その綴じた糸が御召緯の邪魔をして、縮まないのではないか?等々、想像できますが、その程度は予測できず、実際にやってみないと分かりません。そのため、今日は、お湯に付けるための紋を作るところまで、進めました。
理科の実験の様なモノづくりになっています(笑)が、もしかして『しぼ織』の次の大きなモノづくりへのキッカケになるかもしれませんし、ここでは充分な試行錯誤を繰り返して、横道に逸れながら、しぼの細かさの限界点を探りたいと思っています。
紋が上がり次第、その2で報告しますね。
明日からは奄美大島(←仕事です。)へ。目的は、奄美大島の職人さんと一緒にモノづくりをしている『りんぐ大島紬』について。となみで製織する帯のためにも、もっともっと力を入れていきたいです。それはご報告できると思います。ここ一ヶ月で沖縄⇒鹿児島⇒奄美と3つ続けて南国です。『南国風の良いデザインが上から舞い降りてこないかなぁ?』と、そんな期待も持って行ってきます。ちなみにまだ風邪は治っていません〜。