2015年11月17日
おそらく裏地の方が柄込みしそうな表地(予定)。
今日会社に来て、机の上に置いてあったのが、この目だし。これは以前、唐長さんにお邪魔した際に頂いた柄の一つ。
【七宝文様(試験織段階)】
もうこれ以上のシンプルは無い、そんな『七宝柄』です。帯は色、柄、組織が要素と言いますが、帯を作る段階での遊べる要素は他と比べると極端に少ないはずのに、えらく手間取りました。線の太さはもちろんのこと、何も無いように見える線と地の間の影、無地に見える地の上げ方、完成してから一つ一つ詳細に拘りを語りたいです。それなのに、表にするのか?裏にするのか?まだ決まっていません(苦笑)。紋の設計自体は表に耐えられるようにしていますので、配色で魅せて表にしたいとは思っています。
全然関係ないかもしれませんが、この帯の意匠図作りの時は、白米を炊くことをイメージしました。米はもちろん、水にもこだわり、米の研ぎ方も気を払う、最後お茶碗で出す所作まで。遠くから見たら、白ご飯は白ご飯かもしれないが・・・。そんなモノづくりでした。急がず、それでも早く仕上げたい帯の一本です。