2015年11月26日
独立系の帯に柄を+したいけれども・・・。
作って発表した時点よりも、人気のある帯があります。
大抵のモノは何であれ、『新作です。』というときが一番人気があって、徐々に下降していく、それは帯の場合も同じです。図案→意匠図→製織して帯となる、ここまでどんな帯も同じですが、それ以降は織るか、どうか?というのは、人気が出て、受注を頂くかどうかに掛かってきます。頂ければ継続して織り、なければ残念ながら、その帯はそこで止めます。
この帯に関しては爆発するわけでもなく、『新作です。』の時もそこまで注目もされませんでしたが、今までずっと継続した人気を保っています。帯も着物も春はどちらかというと薄地に人気が集まり、秋冬は濃い地へ移る、そんな傾向もありますが、そんな大きな波にもほとんど左右ない、作る方としてはたまにいて欲しい、大変有難い帯の一本です。
また、冠としては『作楽』シリーズが付いていていますが、それと併記して『蛍光織』シリーズでもあります。後者は今はほとんど織らない(総紗縫の蛍や金魚と同じシリーズ)ので、ある意味他の帯とは連携しない、独立系の帯とも言えます。
そんなこともあって、この帯と同系統(同シリーズ)の帯を作ろうという話が出て、ただ今検討中をしています。ただ、こういうジワジワ人気が来る帯というのは、人気作を作るのと同じか、もしかしてそれ以上に難しいですので、図案の候補は挙がりつつも、モノづくりは難航気味です。まったく同じ様な帯では意味がないので、この帯と連携して、このシリーズが持つ独自性、そんなのを発揮できる、そんな帯・・・。やっぱり難しいですね(苦笑)。
少し前に配色をしたモノが、近日中に試験として上がってきますので、また紹介しますね。