2015年12月26日
無地とずっと格闘中。
シンプルな夏帯、無地に近い形の飽きの来ないシンプルな意匠、色は薄地で涼しげに、織は総紗縫よりも粗いけれども、それでも世間にある紗よりは随分と細かい『上品綟』。糸使い等は今あるものから少々変えて、夏単衣専用、そんな帯を3月までに発表できるように、数柄考えています。そのうちの一つは目出しが上がっています。
昔、ある方から『最高の無地が織れれば、欲しい。』と言われたことがあります。どこまで行けば最高か分からないので、とても難しい注文です。今のところ、様々なキッカケで生まれる新しいモノづくり毎に、サイズ的には僅かですが、真無地を少し織っています。寝ていても、『最高の、最高の、無地がほしい』と時々頭を過ることのある言葉です(苦笑)。
まあ、そんなことを何年も繰り返していることもあって、やればやるほど無地の難しさも分かるようになります。シンプルなモノほど本当に難しいです。そこに近い、縞や格子など無地的なモノも同様。そのためにまずは足掛かり作りから、と思い織った試験です。
写真の帯は、仙福屋のシリーズとして、小物で印象が大きく変わるシンプルな帯を目指しています。イメージがあると言っても、それだけ。漠然としていますので、膨大な数の案が出てきそうです。その中から来年の春が来る頃には4、5柄くらい作りたいと思っています。このモノづくりに関しては、お正月休み中も進めることができそうです。何気なく図案を見て、紋を考えたり、練ったりと進めていきますね。