2016年01月16日
南蛮七宝+信夫帯を改めて紹介。
一本目から、随分経ちましたが二本目が上がってきました。
古川美術館で初登場だった『南蛮七宝×信夫×光悦月』袋帯。この帯が一本目。完成したのは、古川美術館/爲三郎記念館で行われた『唐長の世界』前日(検品が終わったのは当日でした。。。)。
モノづくりを始めた時から既にギリギリ。逆算してのモノづくりは、多少余裕をもたせましたが、失敗してしまうと、会期初日には間に合わない。そんな日程でした。この日までに図案を、ここまでに紋を、そして試し織、配色。帯が丸巻きとして上がってきてからは、すぐに検品、問題なければその日の早いうちに刺繍の職人さんの元へ。その間に裏地を織って、最終仮仕立て(職人の手は空けていてもらう)。とギリギリでした。
この時ばかりは、ほぼこの帯のモノづくりを頭に詰めに詰めて進めましたし、ユックリと織り上がって来た帯を見た記憶もそうそうなかったです。色は間違っていないか?柄のちゃんと織り上がっているか?その部分を中心に見ただけです。そして、刺繍も終わって、気が付いたら、美術館に陳列と。
こんな感じで。
そのため、帯を手に取って、じっくり見る。ということは初めてでした。
そうやって作った帯の二本目。美術館に並べていたものは、『光悦蝶』が飛んでいますので、刺繍無しとしては、一本目の帯となります。織物的には、南蛮七宝文様には三色の糸使い、信夫は 金銀一色ずつ。製作している時は無心だったので(ハッキリと覚えていませんが)偶然なのか、計算したのか判りませんが、金銀の重なり具合、地の南蛮七宝に使う糸が金銀糸に乗っかる部分などは綺麗に整理されていて、落ち着いた『今』見ても、とても良い出来だと思います。自画自賛になってしまいますが(笑)。