2016年03月17日
少し新しいことをした南蛮七宝。いよいよ。
2016春夏『きものSalon』の左下。
『きものSalon春夏 p130』
『きものSalon編集長好み』の南蛮七宝の袋帯。
初めの一本が仕立て上がってきました。今日、結んでもらうべく発送しました。
仕立て上げると、芯の厚みで表地が僅かに持ち上がり、ふっくらとして、反物の時よりも遥かによく見えます。
(でも、写真を撮るのを忘れてしまった・・・。すみません。)
そう書いておいて、今日の所はこの丸巻きの写真で・・・。
(裏地は初お目見えです。)
紹巴織ではあまりしない(特に最近では見ない)、金糸を全面に通しています。正確には金糸と通常の糸を混ぜ、糸に光沢を与えつつ、光らせ過ぎないように、抑えることをしています。金も銀も同じことを行っていますので、奥から輝きが出てくるような上品さに仕上がっています。
ただ、目出し段階での試験はしているものの、全面に金糸が通っています。そのため、糸のみで製織するよりも結ぶ際に、帯が滑りやすいかもしれません。金糸に混合させた糸でその辺りもバランスを取っていますが、最後は結んで見ないとわからない部分があります(そんなこともあって今回結んでいただくことに)。それに加え、裏地には紬糸を通し織った裏地を採用。考えつく、出来る限りのことは行いましたので、あとは問題なかったくらい、結びやすさに触れられないか。改善が実を結び、結びやすかったよ、と言って頂けるか。それても、もうちょっとと言われるか。
どれを取っても、次のモノづくりへポジティブに活かせると思います。
もちろん、社内でも繰り返して結ぶことを行っていますが、新しい考えで作った帯が社外で初めて結ばれる場合、いつもこうやってドキドキしています。
全てクリアした後は、まず唐長三条店で販売開始を予定しています。