2016年04月18日
今から見てもらう夏物。
一足も二足も遅い遅い夏物(南蛮七宝文様)の段取り、やっと形になってきました。
通常の流通に流すものだと、『夏』はとっくの昔に終わっていますが、この南蛮七宝文様のモノに関しては、流通に流さず今月末くらいにお見せ、し始めるものですので、何とか間に合っています。もう少しだけ余裕も・・・(苦笑)。
ものは去年から製作している『紋紗の着物』。
遠目からの写真ではわかりにくい、地紋で南蛮七宝文様を織ったものです。
白生地で織ってから染めをかけますが、同じ色は無く全部一反限りの色目です。
自分の中にあるイメージと、元となる色見本とを合わせて色出しをする。生地と紋作りを除けば、それだけのモノづくりではあるのですが、これが非常に難しい。意匠は南蛮七宝文様、生地(織組織)はある、後は色を決めるだけ、考えることは一つだけなのに、なかなかそれが難しい。
普通は図案作り、紋作り、配色等々の各工程に色んな事があり、ストーリーが出てきますが、この着物に関しては各色それぞれにその悩んだ時の具体的な話が浮かんできます。色んな事が並列して進んでいますので、極めてシンプルなモノづくりに少しの間没頭できましたので、これはこれで良かったモノづくりです。
こんな感じで毎日モノづくりを積み重ねていく。モノを作るメーカーですので、それを忘れず大事にしていきたいです。