2016年05月25日
399g
随分と時間が掛かりましたが、一つ完成しました。『夏しぼ』シリーズ一柄目。
未だに周りからは『なに、この帯?』という目で見られてしまいます。この帯の前段階(目出し)では、一応『こんなイメージを持って作ろうと思う帯です。』という話はしていましたが、未だに『なに?』です(苦笑)。確かに分かりにくい。。それでも、この反応は総紗縫がまだ認知度の低い時と同じで、それを考えると悪く無いかもしれません(笑)。
帯としての織物は,ハリ、手に持った質感、結んだ後の耐久性等を考える必要があります。それらを気にしなければ、どれだけでも透けさせることはできるし、重量も軽くなります。反対に、透けて、ハリがあって、結んでシワになったモノでも、ちゃんとお手入れをすれば綺麗に伸びる・・・と多くの要素をクリアするとなると、なかなか簡単には行きません。この辺りのバランスを最大限に調整しつつ、軽く薄く制作したものが、この『夏しぼ帯』。
今のところ、裏地に考えている別組織の織物(おそらく上品綟の無地)を組み合わせて袋帯にすると、400gを切る、399gと予想よりも随分と軽くなりました(予想は420gです)。この次は、上品綟の裏地と合わせて、仕立てして、その上で手持ちや重量バランスを見て、結び心地のチェック。全てがクリアすれば、完成となります。
この織物、目標は、総紗縫と上品綟に続く、夏使える帯の柱の一つになること。まだ一柄目ですが、野望は大きくですね〜。