となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > モノづくり業 > 金銀と紬と経の箔

2016年05月14日

金銀と紬と経の箔

 

先日、紹介した『角花』の意匠を使ってフォーマル地の試験しています。

 

R0230021.jpg

 

 

3種類3色、すべて素材を変えて織ったところ、ギリギリ織れたのが、上の2種類。
ほかは全滅です
(数センチが織れないモノもあり)。金銀糸は通常の糸よりも太いものを使い、経は箔、打ち込みも多く入る、と何かをイジるには条件が悪すぎるので、ある程度予想はできました。そのおかげで、この一回目の目出しで、(いつもだったら何回も取る必要があり)ある程度の限界が掴めたので、満足しています。

そして、この生地作りが間違っていなかったら、次は色。

『金糸』が立ち過ぎると合わせにくいし、経の箔とケンカする、立ち無さ過ぎると、この帯の風合いを作る&金色をグッと抑えている『紬』が前へ出てくるので、フォーマルらしさが薄れてしまう。こんな風に、最近はデジャヴの様に、対極の2つのバランスを取るような仕事ばかりしている気がします(笑)。

 

まだ、織り見本の初期ですが、ちょっと無理して一本目を織って頂いていますので、次はそれを見て、軌道修正を行いたいです。もし、その生地が想像と違う結果になっても、フォーマルバッグ用として『今まで無かった感じで、抜群にいいんじゃないか?』とも言われていますので、そっちの方も視野に入れておきたいです。

 

ここ2週間、ずーっと色んなことが詰まっていたので、ちょっとバテ気味です(苦笑)。。。

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