となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > じまん業 , 報告 > 溺愛の帯

2016年08月22日

溺愛の帯


これは、社内でしばらく使わ続けそうなので、合言葉みたいになり始めてます。
ただ、自分の中から出てきたわけではありません。

L1001774 (1).jpg
『となみ帯×汕頭刺繍』

今回のきものSalonの帯シリーズ『となみ帯×汕頭刺繍』。この誌面を作ため『どんな雰囲気で撮ってもらうか?』を決める前に、帯を表すための、言葉探しからスタートしました(いつもは雰囲気から先に)。

スタートからして違うため、誌面に載せたモノは、いつもと違う様に感じてもらえるはずです(違って見えますよね? 笑)。

となみ帯+汕頭刺繍をお持ちのあるお客さんから言われた言葉。『この帯を結ぶ時だけは、手を入念に洗って、片手では持たず、両手で抱えるようにしています。』

そのことを聞いてから、『そう扱う帯に相応しい言葉って、なんだろう?』とずっと頭にありました。『大切な帯』や『大事な帯』『好きな帯』いずれも良いですが、文字だけを見て、思いを載せきれない、少し足りないかもしれない、と思いました。

そこで、社内で、汕頭シリーズが特に好きなスタッフの聞き取り調査を気づかれないよう、それとなく行って(あまり格式張ると言葉出てこないかもしれませんので)、それを打ち合わせを通して、最終こねこねして、出てきたのがこの『溺愛』です。

通常刺繍は、白生地等に施すことはありますが、敢えて図案・紋づくり、製織までしてきた織りの帯に対して行うことは、あまりありません(勿体無い、そこまでせんでも・・・となります)。

そういった業界の常識も少々超えつつ、こちらとしてはモノづくりに気持ちを込めました。それが結ぶ方にどう伝わるかは、分かりませんが、帯を気に入ってもらえれば、溺愛を受け入れて頂けるだけの器はあるような帯シリーズだと思っています

社内でも賛否両論あった、今回の誌面ですが、プラスもマイナスも振り幅が大きい分、ファンの方にはさらに濃く、なって頂ければ嬉しいです。

Instagram

tonamiorimono

カテゴリ

バックナンバー

  • 仙福屋宗介
  • 仙福屋宗介
  • 仙福屋宗介

となみ帯

Facebook

LINE@はじめました
友だち追加

新着記事

五代目日記2冊目は、こちらです。 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime2/…

今日が2016年の最終営業日でした。この一年、本当にあっという間でした。 年末のモノづくりは抑え気味と言いながら、今年も最後…

来年に力を入れていきたい、襦袢があります。さざ波の様な細かなシボが、生地全面に入った、手触り風合いの優しい白生地を使います。(生…

2ヶ月に1度位の割合で着物姿を撮影しています(前回は月心寺)。今回も本社向かい、徒歩3分圏内での撮影でした。 天候は曇り、たまに…

今年中には間に合いませんでしたが、間もなく完成の帯揚げです。 帯の意匠を使い、帯揚げらしく修正を掛けた図案の段階です。 ここから…

携帯サイトのご案内

QRコード

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...