2016年08月30日
今日の主役はいつもと違いますよ〜
総紗縫の帯というと、皆さん、まず一本目は悩まれます。
『今までに見たことの無い感じの帯・・・。』
薄過ぎて軽過ぎて、柄がシンプル。これって結べるんだろうか?と。
その一本目を超えると、2→3と総紗縫の魔力にドップリと・・・。
今回の主役、表ではなくて、そんな時に便利な総紗縫の裏地について、です。
両面に好きな柄を選んで頂くのが特長の総紗縫。
3本めくらいの帯になると、裏も表を選ぶよりも、
まず今見ている表の柄を『とりあえず、新しく、帯のラインナップに加えたい。』
そう言われる時は、『裏は無地にして・・・。』となることもあります。
そんな総紗縫ができた当初、裏無地は色数も少なく、本当の無地。
『ちょっと無地過ぎひん?』という少し矛盾した声を頂き(苦笑)、工夫するようにしました。
また、確かに無地過ぎると、織物の構造から織り難にもなりやすい。
それらの改善で・・・。と制作したモノが現行のモノです。
その時この柄は、霞のような雲柄→『霞雲(かんう)地紋』と名前を付けて、
通常の『無地』とは分けていました。が、いつの間にか、無地が無くなって、
この霞雲が無地となっています。
作った方としては、多くの方に使って頂ければ良いのですが、
『この柄には、本当は名前もあるんやけど・・・。』とたまに言ってみたくなります(苦笑)。
随分昔の話なので、もしかして新しいスタッフは知らないかもしれません。
ですので、新しそうな、となみスタッフには、自慢できるかもしれませんよ(笑)。
ぜひ、聞いてみてください。
今日は、裏地にも名前をつけている、メーカーらしい話でした。