2016年10月01日
唐長文様「光琳大波」帯、完成
唐長文様「光琳大波」袋帯を作るキッカケ
となったのは、結ぶための帯じゃない、ところからでした。
帯屋としては珍しいスタート(笑)で、そらそうだ、突っ込まれそうですが、
おそらくこんなキッカケは初めてです。
この光琳大波の意匠は以前、引箔を2丁使って織り上げていました。
(2色の箔が帯の中に入るイメージで、考えて下さい。。。)
地と波を金銀の箔だけで織り上げた、豪華な帯でした。
そこから考えると、今回の紹巴織で織るのは、色んなモノを削ぎ落とした、
かなりシンプルなモノづくりになります。
今回は今回で大変な要素もあります。
まず第一に帯が前提じゃない(苦笑)
第二に、そもそもシンプルなので、削ぎ落としが難しい。
第三に、だからといって、そのままやると、ほぼ裏無地になってしまう。
と、大きく分けて3つの山を超えながらのモノづくりでした。
意匠に関しては紋作りの段階で、穴が空くほど、この大波の唐紙を見て、
作り、配色に関しては12代目から頂いた今回指定の色を何度も試験で
織っては修正、織っては修正して、近づました。
ちなみに、その指定色の到着までは、自分の好きな色で配色したりして、
(これはFBに掲載)、この柄の特性を掴みことを考えてモノづくりしていました。
南蛮七宝文様と同じく、この柄も色で随分と雰囲気が変わるので、様々な配色が
できる。また、織組織を変えても全く変わるはずなので、今後やっていきたいです。
ざんねんながら、まだ指定色は紹介できませんので、雰囲気だけですが帯になった
光琳大波を載せておきますね。発表できるまで、もうしばしお待ち下さい。