2016年10月19日
『作楽』袋帯、制作試運転中。
少しずつ『作楽』シリーズを再始動させようと、今までのモノづくりを振り返っています。
自分が関わってきたモノの柄、色、織り方はキッチリと覚えていても、モノづくりの時点で
その意匠をどう料理したのか?←一番苦労したところなんかは、不思議と・・・、特に
忘れています(苦笑)。
つい先日、じっと眺めて、着物の上にのせたり、小物を合わせたりしていたのは、
この『作楽』シリーズの袋帯。。。
柄的には、なでしこをはじめとする小花をいかに白く見せて、残像の様な印象を残せるか?
そのためにフチ取りの『白』の糸使いに焦点を合わせて、制作した帯です。
それは覚えても、一番苦労したところは一番目立たない地紋部分。
これを入れないと、柄の白部分と小花全体が安っぽく唐突に柄があるように見えてしまう、
そうならないために、入れた黒・濃いグレー濃淡。ここが(気付いてもらいにくいですが)
大変でした(苦笑)。
それを思い出したのは、意匠図を見たとき。
『なんで、この柄作るとき、こんな遠回りしているやろ?』と、改めて気づくまで、
全く、この部分に一番時間を掛けて作った。そのことを忘れていました。
そんなこんなをしつつ、自分がしていたモノづくりのコダワリを再度見つけながら、
モノづくりの試運転をしています。
準備しながらも、作りつつ。
もう少しで試作の八寸名古屋の帯も上がってきます。
また紹介しますね。