2016年10月24日
『ふわふわバッグ』の発注を考える・・・。
『ふわふわバッグ』
このバッグは、帯屋泣かせです。
一つを制作するのに必要な尺は、バッグ史上最高の長さを必要とします。
また仙福屋の小物作りには暗黙のコンセプトには、
『着物のお太鼓姿をバッグにも。』があり(笑)、
帯地をタレ先から順次、必要な長さをカットして制作していく・・・。
というわけにも行きません。
バッグでも花緒でも、その帯の持つ魅力が一番伝わるところを中心に据えて裁断、
縫製をします。ということは、ほとんどの場合それはお太鼓部分の柄ですので、
裁断の際、端切れとなる帯地も一杯出てしまう、本当に贅沢な作りです(苦笑)。
さらにさらに、その柄を出す部分のこだわりも凄まじくなっていて(苦笑)、約2m。
一つのバッグを作るのに、帯地を要する場合があります。
帯の長さは、約4.40mですので、割り算して、2つ・・・。
※端から端まで使えるような柄であれば、3つギリギリ取れることもありますが、
それは、ほぼ例外・・・。
では、『それでも、なぜ作るのか?』
少し現実的な理由としては、バッグ自体、大きいものから小さいモノまで
デザインが無数にあるため、折角できた人気の型は続けていきたい。
そんなこともあります。
が・・・。
それよりも・・・
パッと通りすがりのお客様を惹きつける形。
持たれている方からの絶賛。
バッグの用途としても優れている。
とあれば、作るしか無い・・・。
本当に泣かせてくれるバッグです(苦笑)。
今回、発注を出すのは『CandyCircus』シリーズの『アネモネ』。
しぼ織をふわふわバッグに。
バッグ元々のふわふわした形に、しぼ織のしぼ感。
当初、このバッグを作り始めたとき、この相性が一番良いと考えて、制作。
ちなみに、着物とは少し離れたお客さんの多い、舟田さんの個展でも、このふわふわバッグは展示して頂いていて、
そちらでもイイ評判を頂いています。
※帯地を作るのに、絹糸・金銀糸などの原料、織り手さんの工賃、紋・図案費を考えると・・・。
と割が間違いなく合わない・・・となりますので、余った経で織った生地、
もしくは織キズが出た場合、そこを外して裁断などなど出来る限りの努力を行っています。
タグ: CandyCircus , しぼ織 , ほわほわバッグ , 仙福屋